「おしゃべり」が難しい

人に気を遣いすぎて、何も話せなくなることがよくあります。特に対外国人の場合、「(異文化における文化の違いによる)失礼な質問をしてはいけない」とどこかで思っています。宗教や家族、恋愛の問題などはデリケートなので、聞いていいトピックかわかりませんし、プライバシーに突っ込みすぎることは日本人であろうとも割と避けています。

こう書くとすごく気遣いをしてる人のようですが、そのせいで、逆に親しくない人とは何を話していいかわからなくなり、黙り込んでしまうことが多いです。

 

この「おしゃべり」。英語環境で働いていて、お客さんとの「スモールトーク」が一番難しい、と感じるわたしにとって、ある種共有の悩みの種です。

 

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たまたま今の仕事(タイレストラン)でシェフの1人とふたりだけになる時間が1時間半もあり、さすがにこの時間無言で通すのはと思い、少し話しかけてみました。そうするとまあ、しゃべる、しゃべる。結局気付いたらあっという間に1時間半が経っていました。

しかも、彼に「君はまじめだから、仕事中のおしゃべりとか嫌いなのかと思ってた。いつも話しかけようと思ってたのに。」と言われました。(確かにまじめはまじめですが、わたしは彼らがいつもタイ語でしゃべっているので、静かにしていただけなんですけどね…)

 

話しかけた内容も、色んな人に何度も聞かれてるだろうなあというような、「働きに海外に出るのはNZが初めて?それとも他の国でも働いたことあるの?」というような内容。こういう、「何でこの国に来たの?」「いつ来たの?」「今のところどこを回って(暮らして)きたの?」「母国では何してたの?」「この国は好き?」などは、繰り返し色んなところで嫌という程聞かれます。でも、プライバシーに突っ込みすぎることもなく、聞いた相手が話したければ、聞いた以上の内容を返してくれます。実は、繰り返し聞かれる質問だから、とこれもまたなるべく使わないようにしていましたが、これを誰かに聞く機会は普通一度だけ。そしてこういうささやかな内容から、お互いの関心や興味が合ったり、経験に則る話があれば盛り上がったりするものです。

語学学校でスピーキングを伸ばすための放課後のクラブによく行っていたのですが、フリートークで初対面の人にこういう内容を聞くと、相手からの反応が薄い時があるんです。それで、「つまらない質問しちゃったなあ」と思っていたのもあり、あまり聞かなくなりました。でも今思えば、これはもしかしたら相手が、①親に送り込まれただけ(自分の意思で来ていない)、②英語がわたしより苦手、③話し下手、④若いため経験値が少なく会話の内容が乏しい、だった可能性が高いように思えます。

 

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気を遣いすぎて何も喋れない。この症状はひどくなるばかりでしたが、くだらない質問でも、話しかけられて嫌な人って、そんなにいないのかも。もう少し気楽に「おしゃべり」しようかな、とワーホリ終盤にして感じました。